黒豆が来てから約一カ月。
子犬を自分の手で育てるということ。
今更のように気づいたことがある。
犬は子どもの頃から好きだけど、今まで私が知った犬といえば、誰かに育てられている犬たちだった。
程度の差こそあれ、誰かにしつけられた犬たちだったのだ。
子犬を飼う前、人は私に色々警告していた。
子犬は家具をかじるよ。
ーかじられて困るほどの家具はない。
スリッパやお気に入りの靴もかんじゃうよ。
ーモノに執着するタイプじゃない。
そこらじゅうにオシッコひっかけちゃうよ。
ートイレのしつけはそれほど大変ではなかった。
確かに、子犬は歯がむず痒くて人の手も噛むことがあるとも聞いていた。
しかし誰も、子犬が思春期の子どもの手を噛んでしまい、子どもが「嫌われた」と言って目を潤ませる、とまでは教えてくれなかった!
サークルから出すと、子犬は喜び勇んで子どもの膝によじ登り、ペロペロペロペロ!
とベロ攻撃。
ますますコーフンすると、撫でようとする手に歯を立ててしまう。
子犬はあなたのことが大好き。
噛むのは嫌だよって教えなくちゃ。
どのようにして?
NO! と言ってもう遊んであげない。
無視する。
部屋から出て行ってしまう。
部屋から出て行くのは効果覿面だった!
子犬は前よりかまなくなった。
でも、子犬は覚えたことをまた忘れてしまうこともある。
私たちが数学の公式を忘れるように。
英単語を忘れるように。
忘れたらまた、教え直さなくちゃ。
昨日のこと。
子どもは子犬に噛まれた時、「いたっ!」とわざと大声を上げた。
子犬は二秒間動きを止めた。
コーフン状態の子犬にとって、二秒は長い時間だった。
それからまたコーフンしてたけど、昨日はもうかまなかった。
犬を飼うということは、とりもなおさず犬をしつけるということだった。
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